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高校野球に学ぶ強い組織づくり

こんにちは、homie株式会社の不動産営業DXおじさんこときのしたです。

何を隠そう私、大の高校野球好きでございまして、自分自身も高校まで白球を追いかけておりました。

今回のお話は、別に野球部じゃなくてもいいし、高校じゃなくても学生なら中学でも大学でも良いんですが、自身の興味関心から野球に例えると分かりやすい。ということだけで話をします。

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入部3年後退部率100%という高校の部活動

組織にとって、「成果に再現性があることはとても重要。」というのは共通見解だと思います。どんな環境でもどんな状況でも成果を出せる。そんな組織を作りたいし、そんな人材を輩出していきたい。私は自分が預かる組織を人材輩出組織にしたいと常に考えながら仕事をしていますし、人が変わっても成果を出し続けられる組織が強い組織だと考えています。

そして、メンバーの市場価値をいかに上げるか。どこに行っても評価され、活躍でき、自身がやりたいことにチャレンジできる、ポジションが与えられる、そんな状態に導いてあげたい。その一心で組織・メンバーと向き合っています。

さて、高校野球に話を移します。高校の部活動で全国どんな部活でも当てはまること。それは、入部3年後の退部率が100%ということ。3年経てば絶対に卒業するので、いまのチームと3年後のチームは別物。なんなら、1年生が入ってきたと思ったら、4ヶ月後には3年生がいなくなる。

つまり、固定メンバーで戦えるのは、3年生が抜けた夏の大会の後から、春の県大会ぐらいまでの半年間。半年後には新戦力が入ってくるので戦力補強はできるものの、入ってくる1年生の力量次第では戦い方は変わります。

しかも、1年生が入ってきたとしても、この子達を育てようと思ってどんなに頑張ったとしても、必ず3年(正確には2年半)でいなくなる。その間に与えられる甲子園出場のチャンスは5回。さらに、私の地元の千葉県なら170校近く、神奈川・愛知は200校近くの高校が同じ目標に向かって進んでいる訳です。

これをビジネスに置き換えてみると、毎年新入社員はコンスタントに入ってくるものの、入社3年後の離職率は100%。商材が全員全く同じという業界において、競合が200社近くある状況で1位になりなさい。しかも、1位になり続けることを求められ続けているということ。恐ろしい・・・。

成果の再現性が高い常連校のポイント

だからこそ、甲子園常連校はすごいなと感じる訳です。

選手目線でもすごいんですが、マネジメントの立場で見ると、やはり監督がすごい。限られた期間の中で、成果を出すためになにをすべきか。現チームの戦力を見極め、どのように勝っていくのかを考え、導く。しかも相手はまだまだ人間としては未熟な高校生。授業もあるし、恋愛などの色恋沙汰、誘惑も多いお年頃。それをきちんとマネジメントできるということに驚嘆する訳です。

なにが凄いのか。いくつかポイントがあると思います。

①全員のゴールが明確
②目標に対する選手の強いコミットメントがある
③目標達成に対して、選手が努力を惜しまない
④選手の力を伸ばす指導方法が確立されている

要するに、「甲子園出場」という全員共通の目標があり、そこを本気で目指しているからこそ、個々人が頑張れるし、厳しい練習も乗り越えられる。ただし、ビジネスが高校野球と異なるのは、全員が憧れる共通目標の設定がし辛いということ。甲子園に行きたいなら頑張るというような強烈なモチベーションを働かすのが難しい。

ただし、監督自身の指導方法やどのように導くかの方法やノウハウがきちんと体験化されているというのは、ビジネスでも活かせるポイントだと思います。

選手達の個性をどう見極め、どの能力を伸ばすべきか、どの短所を鍛えるべきか。長年の経験の中で、選手を見るポイントはある程度決まっていて、その中でどう矯正していくのか、伸ばしていくのかの方法もある程度確立されているはず。そこに対する動機づけの方法は、個性に合わせたコミュニケーションで工夫しているに違いない(全部憶測です)。

ちなみに、スポーツ漫画を見ていると、主人公やエースとして活躍している選手達の中に、特定の能力に秀でているスペシャリストがよく出てきたりしますが、選手達の個性を理解した上で、どのようにチームを作り、どのように勝負に勝っていくのか。この視点を短期スパンで再現性高く実現できているということに感服します。

例えば、2018年に選抜初出場した滋賀県立膳所高校。県内有数の進学校であり、全国でも有数の京大進学率を誇る高校ですが、「自分達は弱い」と自覚し、ではどう勝つか?を考えた結果、データを基にした戦略を立てる。という守り勝つ野球を目指したそうです。

現有戦力に憂いを抱くのではなく、所与の条件としてどう扱うか。これは指導者の力量が試される。与えられた環境に不満を言っていても何も変わらない訳で、与えられた環境の中とどう向き合い、どう進んでいくのか。そこには、指導者自身の人間性も試されると思います。

目標設定をすれば、メンバーが頑張ってくれて達成できるなんてことがあれば、そんな楽なことはありませんよね。人身掌握しかり、メンバー理解しかり、その辺りをいかに高いレベルで行うか、高い視座で捉えるかが重要になってきます。

いかに必要な選手が"集まる"環境を作るか

もう1つ大事な要素は、入部3年での退部率100%という状況の中で、いかに必要な選手を取るか。大阪桐蔭の西谷監督はこの辺りが絶妙にうまい(という話を良く聞きます)。全国足繁く通い選手を見極めるそうなのですが、この見極めもスキルが必要だし、自身の今後数年間どう戦うのかという戦略方針も重要になります。

長距離砲ばかりいりませんし、本格派投手ばかりもいらない。(もちろん、消耗戦かつ短期決戦なので層は厚い方が良いですが。)きっと、ゲームプランがある程度ある中で、スカウティングをしているんだろうし、足りないピースが何か、いまの組織に何が必要なのかが明確にあるのだと思います。

しかも、いま優秀な選手に目を向けるのは簡単(?)だが、「この子は伸びる。」という可能性を見極めることがもの凄く難しいですよね。新卒採用の面接をやっている中でも、明らかに優秀な学生はすぐに分かりますが、可能性を感じるような学生は非常に迷うケースは多いです。枠に限りからなおさらです。

さらに大事なのは、来て欲しいと選手達が「行きたい!」と心から思い、「あぁいう場所で野球をやりたい!」「●●監督のもとでやりたい!」という憧れられる組織であるか。そして、その監督が描く世界観に共感できるか。つまりは、その組織自体が魅力的かつ憧れの存在であるか。が重要になる。スラムダンクでいうところの安西先生であり、山王工業であり。って感じ。(急にバスケ)

彼らはまた、勝つことを義務付けられているというプレッシャーもすごい訳で、福島県の聖光学院は、今年途絶えてしまったけど、13年連続で県大会で負けたことがなかった訳です。彼らが背負っていたプレッシャーは想像を絶するし、そこに向かう選手達には脱帽です。

ビジネスの現場では、会社や組織が描くゴールと個人が描くゴールは必ずしも一致しないケースの方が多いように思います。高校野球のように、「甲子園」という明確な、誰しもが憧れるような聖地のような場所があれば導きやすいという側面もありますが、会社や組織になると、様々な"大人"が働いている関係上、ゴールの設定が非常に難しいと感じることが多いです。

そんな時に大事になるのが、やはりWill・Can・Mustの考え方。会社のWillと個人のWillをどう繋げるのか。会社のWillに対してのMustをこなし、Canが増えた結果、個人のWillに近づいている状態をどのように作っていくのか。そのためには、メンバー1人1人と向き合い、きちんと繋いであげることが大事。

OKRが注目されたり、1on1の重要性が説かれたり、個々の多様性を大事にしながらも、複雑性・不確実性が増していくVUUCAな時代だからこそ、リーダーシップを大事にしながら、個人を導いていくようなそんなリーダーでありたいし、成果を継続的に出せるような再現性の高い人材輩出組織を作っていきたいですね。

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