ようやく社内向けエンジニア勉強会を開催できた話
こんにちは
homie株式会社でVPoE兼エンジニアとして働いている石橋(@b0941015)です
先日初めて社内向けではありますが、エンジニアの勉強会を開催しました
これもサービスが成長し、社内のエンジニアが増え、組織らしくなってきたと証であり、感慨深い限りです
本記事では、社内向けエンジニア勉強会を開いた意義と発表内容についてまとめたいと思います
社内向けエンジニア勉強会を開く意義
今回勉強会を開いた目的として下記の4つがありました
① 個人の持つノウハウをメンバーに共有・技術の体系的な理解
② 新しい知識のインプットとアウトプットの練習
③ 個人の好奇心を発揮する場
④ 業務を超えた交流の場
①個人の持つノウハウをメンバーに共有・技術や知識の体系的な理解
ソースコードやドキュメントなど事実として残される情報から知ることができる技術や知識がある一方、本人がどういう思考プロセスを経て結論を導いたかを知る機会は多くありません
勉強会はそれらの重要な思考プロセスを一度に多くの人と共有できる場であると共に、発表者自信も第三者に伝わるように説明をするための能力が求められます
したがって、発表者も関連知識を体系的に理解することや、主張を論理的に説明する能力が必要となります
結果として、聴衆が新しいノウハウを学ぶだけでなく、発表者自身のレベルアップにも繋がります
② 新しい知識のインプットとアウトプットの練習
エンジニアリングの世界は、WEBアプリケーションを構成するフロントエンド・バックエンドの技術だけでも膨大な知識を必要とされる世界です
また日進月歩で新しい技術が生まれ、古いものが消えていきます
特定の企業にだけ属人化したエンジニアになりたいなら目の前の業務だけやっていれば良いのですが、エンジニアとしての市場価値を上げるためには業務を超えた基礎を押さえると共に、新しいことを学び続ける必要があります
そこで勉強会という場を通し、アウトプットを強制することでインプットを増やし、業務にだけ特化した人間を脱却して欲しいという願いも込めています
時代は流れているので、目の前のタスクをやるだけの現状維持は緩やかに後退していきます
不安定で不確実で、複雑で曖昧な時代を生き抜くためのスキルを身につけなければならないのです
③ 個人の好奇心を発揮する場
先程も述べたようにエンジニアリングという分野は非常に幅が広く、新しいものが次々と生まれます
そこで学習し続けるのに、何よりも重要なのがモチベーションです
モチベーションが無いと継続して、学び続けることは不可能です
テーマを絞り、無理やりやらせるような形式は一時的には機能しますが、持続することはありません
どういう進め方をすれば、モチベーションを維持できるかというと、やはり個人の興味・関心があるもので無ければいけないのです
もちろん最初は自分が何に興味があるかわからない部分もあるので、いくつかの選択肢を与えることもしますが、最終的には自分で見出すしかありません
また、好きをモチベーションに動き始めたときには、業務の垣根を超えたイノベーションも起きると自分は信じています
機械学習などのAIは過去のデータから最善策を選びますが、人間は過去のデータが存在しないものにワクワクするという特性を持っています
そんな人間の可能性を信じたいし、もっともっと伸ばしたいとも考えています
④ 業務を超えた交流の場
業務におけるコミュニケーションは効率化の末に、得てして簡素なものになりがちです
過度な効率化を推し進めると、現場は不要なことを言ってはいけないという弊害も発生してしまいます
組織における問題は、こういった現場の小さな問題から発生することも少なくありません
なので、現場の人が感じる小さな疑問なども口にできるような心理的安全性を作る必要があり、これらの環境は雑談など業務を超えた部分の影響も大きいと考えています
勉強会という自分の主義・主張を交わす場は、これらの環境を作るのに一役買っているのではないかと自分は思っています
勉強会の発表内容
長々と勉強会を開催するための意義について書いていたのですが、ここからが勉強会の発表内容です!
偉人から学ぼう!片田的 最強エンジニアTOP3
弊社VPoPの片田氏が本で知った・実際に会った偉人エンジニアを紹介する内容
世間一般の人から見るとただただ非難されるような内容を片田氏の目を通すと含蓄に富む名言に変わり、どれも胸に刺さる言葉でした!
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統計的推測の心構え:正しい質問をする
続いては、弊社データサイエンティストの大澤氏の発表!
物事を比較判断する時に必要な統計を利用する際に必要な心構えについて書かれた内容でした
ABテストなど複数の仮説を比較する際に統計的仮説検定などの手段を用いると、二者択一の答えを出せると信じている人が多いですが、そうではありません
データが存在すれば統計的なアプローチができるとも限らないし、正しく実験計画を立てて得られた良質なデータがあっても曖昧な結論しか言うことができません
その結論もモデリングや有意水準という恣意的な意思決定が存在し、都合よく解釈することも可能となります
大澤氏が統計を使った意思決定とは何かを本気で考えて行き着いた心構えなので、とっても考えさせられる内容でした
中心極限定理から考える標本誤差評価
今年の7月に入社した片山氏の発表!
弊社が大事にしている価値観にデータドリブンというものが存在し、ビジネスに関する意思決定もデータに基づいて行っています
よくある意思決定の間違いとして、データ量を考慮せず点推定の値を元に結論を出すというものがあります
そんな間違いを犯さないように、正規分布で近似を行い誤差評価する方法についてまとめてくれています
(スライドの公開はありません)
仕組みから理解する人力音声認識
トリは私石橋が、仕組みから理解する人力音声認識と題して発表させて頂きました
音声認識の特徴量として用いられているフォルマントの説明から、なぜフォルマントを使うのか、母音のフォルマントの特徴を紹介する内容となっています
音声認識の分野はAWSやAzureなど各ベンダーが専用のAPIを提供しているので、内部的な構造を意識することはほとんど無いと思います
ただ仕組みを理解すると機械に頼らずとも母音の音声認識をできるということを紹介しました
もちろん実用レベルの音声認識をするのに必要な知識や技術は、果てしなく存在するのですが、興味を持ってもらうきっかけまでの内容となっています
さいごに
社内で勉強会を開く意義と発表内容についてまとめて見たのですが、いかがだったでしょうか
謎に包まれたhomieエンジニア組織の実態を、これから少しずつ公開していきたいと思います
少しでも興味をもっていただけたら下記のリンクやDMでも気軽にご連絡ください!