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ロゴスホームの変革はなぜ成功しているのか?

株式会社ロゴスホールディングスは北海道札幌市に本社を構える北海道住宅着工棟数NO.1の住宅メーカーです。今回はクライアントインタビュー第4弾として、池田雄一社長にお話を伺いました。

ロゴスホールディングスは、様々な変革を推進し、2003年の創業以来、売上、棟数を更新し続けています。2030年までにグループ5,000棟を目指すなかで、様々な変革を成功させてきた池田社長に、その裏側にある考え方についてお話しいただきました。

~株式会社ロゴスホールディング池田雄一社長のご紹介~
1967年生まれ、北海道出身。個人設計事務所、大手ハウスメーカー勤務を経て、2003年にロゴスホーム創業。20年、同社にて北海道の戸建注文住宅建築確認件数No.1を達成。21年、ロゴスホールディングスを設立。グループ企業にロゴスホーム、豊栄建設、GALLERY HOUSEが入る。
2030年までにグループで5000棟を目指して展開を続ける。

高い目標を掲げることで、達成するための最善な意思決定が可能になる

ー御社はこれまで、拡大を続ける中で多くの苦難を乗り越えられてきたと思いますが、その中でも一貫して大事にされてきたことはなんでしょうか?

様々な要素がありますが、「高い目標を掲げる」ということが共通していると思います。
2003年に創業した当初、「2020年までに北海道No.1の住宅会社になる」という目標を掲げました。
おかげさまでお客様にご支持をいただくことができ、思っていたよりもすぐに帯広No.1、道東エリアNo.1になることができました。
ただ、創業当初に、道東エリアNo.1を目標にしていたら、きっとそれ以上大きくなることは難しかったんじゃないかなと思います。
だから高い目標を掲げたというのが、1番のポイントだったと思っています。
また、掲げた目標を、社員・お客様・取引先に伝え続けていました。
社内からは「これ以上会社の規模を大きくする必要はない」といった反発
もありましたし、自分が目標を追い続けている中で、方針に合わないと感じ、自然と会社を去っていった社員もいました。

ー高い目標を掲げることで、社長の中でどのような変化があるのでしょうか?
事業を進めていく上での、可否判断・意思決定の判断基準が明確になります。
例えば、何か新しい事業を始める時には、同時にリスクも伴います。その時に、目標がないと、どうしても守りに入り、現実的な施策にとどまってしまいがちです。でももっと上にいきたい、こうなりたいという明確な目標があることで、その目標を達成するための最善の判断ができるようになりましたし、もっとこうした方が良いのでは?というような新たなアイデアも出てくるようになるのです。すべてが、目標を達成するという目的に沿った意思決定になるというのが、目標を掲げることによる大きな変化ですね。

ー仰る通りですね。我々homieもまだ創業4期目で、この先「何を目指すか」ということは経営陣の中でも異なります。テクノロジーで突き抜けたいという人もいれば、私のように営業力強化を目指したいというような人もいるので、「何を目指すのか」を明確にするために、日々議論を重ねています。高い目標を掲げ、全員が同じ方向を向くことはすごく大事なことですね。

「分業の分業」で自分の得意分野を確立し、スペシャリストとしての営業を目指す

ー御社の取り組みとして、新入社員の方たちが企画を提案し、実際に取り入れるというものがあると伺いました。素敵な取り組みだと思ったのですが、どういった目的でそのような取り組みをされてきたのでしょうか?
前職での経験から、年齢や立場関係なく、みんなが意見を言える会社をつくっていきたいと思っていました。
たとえば、最新のお客様のニーズを分かっているのは、やっぱりお客様との接点が最も多い、現場の営業です。だからこそ、お客様のことを一番分かっている営業がお客様の声を拾い、それを社内に発信して、結果お客様に還元される仕組みと文化を作ってきました。
新入社員も同じで、若い人たちの視点に近く、フレッシュな視点で会社を見ることができるのは、彼彼女たちです。その視点から、足りないことや、もっとこうした方が良いということを集めることが、会社にとってプラスに働くのです。

ーやはり、目標を掲げ、そこに対してどういう打ち手をするべきかということを常に考え続けてらっしゃるのですね。
これまで様々な変化を続けられてこられたと思うのですが、成長を続ける上でのボトルネックはどのように見つけられているのでしょうか。

個人的に、住宅業界と教育業界は今後さらにDX化していく可能性がある業界だなと思っていまして、他の業界が行っている新しい取り組みを住宅業界でも取り入れ、転用したいと考えています。
例えば教育業界でいうと、最近の塾はかなりDX化が進んでいて、動画で授業を受けるということが一般的になってきましたよね。
不動産業界でいうと、「HOTLEAD」もDXを促進する施策の1つですが、「営業」と一言で言っても業務の幅がものすごく広いじゃないですか。

弊社では「分業の分業」という言い方をしているのですが、営業の業務を切り分けることで、営業の業務の幅が狭くなる分、税金やローンの知識に特化した営業、物件の設備の知識に特化した営業のように、ある分野に特化したスペシャリスト集団を目指しています。

ー分業が当たり前になると、営業が求められる役割もこれまでとは変わってきそうですね。
その通りだと思います。
今のように幅広くとにかく何でもやるという営業スタイルから、お客様とコミュニケーションを取る能力に加え、先程申し上げたような、ある分野に特化した、専門的なノウハウが求められるようになると思っています。
また、分業を進めていくと、関わる人数も増えていくので、全体を統括するPM的な役割も今後は営業に求められるかもしれないですね。

ーなるほど、確かにそうかもしれないですね。
逆にこれから営業に求めていきたいこと、御社の営業の皆さんに、「こういうことを求めていきたい」というようなメッセージをするのであれば、どのようなことを伝えたいですか?

「これだけは絶対誰にも負けない」という武器を見つけてほしいですね。
私は前職では住宅の設計から営業までやってたのですが、その時に、誰にも負けないスキルが1つありました。
じつは、「家相」というものなのですが、それにすごく詳しいことを武器に、成約に結び付けてました。
年配の方だと、家相を気にする方が割と多いんです。
そういう時に「あの会社の池田さんっていう人がすごく詳しいから、相談するといいよ」という風にご紹介していただけることが増えました。
何でもいいから1つ自分の武器を見つけて、ノウハウを積み重ねているだけでも、頭1つ突き抜けた人材になれると思いますし、全員がそうなれば、分業の分業が進んでいくと思います。

ー確かに、一人の人がやってると全部のプロにはなれないけど、全部の領域のプロが集まればそうですよね。

地域特化型ビルダーが支持される世界を実現するため、まずは自分たちが先頭に立って道をつくりたい

ー次なる目標として2030年に5000棟供給という目標を掲げられていると思いますが、実現したい世界観というのはどのようなものなのでしょうか?
現在、ホールディングスのグループ企業に、3社(ロゴスホーム、豊栄建設、GALLERY HOUSE)が入っていますが、これ(グループ会社)を、10社くらいまで増やしていきたいと思っています。

私は自分が家を建てる時に、そのエリア、気候、地域特性に合わせた住宅を供給しているビルダーさんにお任せしたいと思う人が多いと考えています。
そして、各地域に、素晴らしい技術と理念を持つ住宅・不動産会社がいらっしゃいます。
そのような地域に根ざし、素敵な住宅を提供している会社が、その地域でお客様に圧倒的に支持をされるような、ゆくゆくは住宅・不動産業界の主役になれるような世界にしたいです。

ーそうですよね。我々も、各地域に特化して、どう戦っていくかっていうことに苦心されてる会社様とたくさんお付き合いさせていただいているので、支えになれたらいいなと思っていますし、そのような会社様がもっと有名になってほしいなという想いはあります。
その中で、社長の中でいま抱えていらっしゃる課題はどういうものなのでしょうか?

まずは、「自社を成功させなければいけない。」というのが一つです。
地域に根差した素敵な会社さんにグループに入っていただくためには、まずは自社がそうでなければいけません。だからこそ、まずは自社の成功です。

多くの創業者の方にお会いする中で感じているのは、多くの方が創業者にしか分からない課題を抱えていらっしゃるということです。

今の住宅・不動産業界は、後継者不足により事業承継も難しいですし、コロナやウッドショックといった世界情勢も加わって、かなり厳しい状況です。

そのような状況下で、会社を次の時代に残していくためにどうしていくべきかという課題を抱えていらっしゃる創業者の方が多いのですが、その課題に対して自分がどう力になれるのか。ということが非常に難しく感じています。

例えば後継者不足の問題であれば、後継者候補を弊社から送るとか、自社の株式をマネタイズする方法を一緒に考えるとか、考えられることはたくさんあるのですが、そのような創業者の課題を解決に導くことができる能力を私が磨くことが、私の中での一番の課題だと思います。

ーなるほど。創業者同士でしか解決できない問題を、どのように解決していくのか。そのために社長自身がレベルアップしなければならない。ということなのですね。
その中で、今後我々が提供しているHOTLEADに求めたい役割があれば教えてください。

HOTLEADをきっかけに、社内の企業文化がいい方向に変わっていくといいなと思っています。すでに、営業現場の会話が変わってきた、接客に対する意識が変わってきたなどの変化が起こっていると聞いていますが、HOTLEADの価値は社内文化変革を起こせるということだと思っているので、より現場と連携していただきながら、そこを推し進めていただきたいと思っています。
そして、住宅営業という仕事の「分業の分業」を進めて、各分野のプロを社内外問わず集め、一軒の家を作っていけたらいいなって思っているので、
HOTLEADが、そのきっかけであり、最初の一歩になってくれたらすごく価値があるなと思います。

ーありがとうございます!
我々も、いままで以上に現場の皆さんとの連携を密にしていきながら、御社にとって無くてはならない存在になりたいなと思います。

我々は、「ごきげんに働く」ということを会社のコンセプトにしているのですが、住宅不動産業界の皆さんにもごきげんに働ける環境を作ることを大きな目標として掲げているので、それを具体的な施策に落としながら、みなさんと一緒に取り組みを深めていきたいとと思っています。

本日は、お忙しい中ありがとうございました!

(インタビュアー:homie株式会社営業執行役員 木下悠)


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